ワシントン大学の研究チームが電源なしで動作する無線通信技術「ambient backscatter」とそれに基づいて動作する試作機を発表しました。
電源なしでどうやって電波を飛ばすのだろうと不思議に思いますが、私達の身の回りにはすでに様々は電波が飛び交っています。ambient backscatterはそれらの電波を送信側が反射、受信側がそれを受け取るという方法で通信します。ようするに既に出ている電波にタダ乗りするわけですね。
今回公開された試作機では、TVの電波を反射してそれを受信するというデモを行っています。通信速度は1KB/sで屋外で2.5フィート(約76cm)、室内で1.5フィート(約45cm)の通信に成功したとのこと。
まだ初期段階ということで意味のある通信を行えるわけではなく、通信速度もかなり低速ですが動画の中で使われているように鍵などの置き忘れ防止には使えそうです。何しろ電源不要なので、いつの間にか電池切れで動かなくなってた……という心配も要らないのがいいですね。
既に通信速度の改善にも取り組んでいるということなので、今後に期待したい技術です。
(via Android Authority)
(source ワシントン大学)