久々に書評、というほどでもないですが、面白かったのでご紹介。
タイトルだけをみると、なんて夢のないことを!っと思ってしまう人もいると思いますが、実際にはそういう悲観的な意味合いではありません。
今日よりよい明日はない。この言葉を借りて私がいいたいのは、決して未来を悲観せよということではありません。そうではなくて、いま目の前にある現実を楽しもう、ということなのです。いまそこにない、わけのわからないものを追いかけずに。
と書いているように、不確定な未来を気にして過ごすより、今をもっと楽しもうというメッセージです。
全6章の構成ですが、最初の1章~2章がタイトルである「今日よりよい明日はない」への回答となっています。第1章の「なぜ夢を見なければいけないのか?」は言われてみれば確かにその通り!っと思える内容です。大きな夢を持って、それに向かって日々努力する ― というのが当たり前のように言われている中で、「いやいやちょっと待てよ、おかしいよ」っという著者のメッセージが新鮮に感じられました。
成熟した社会において必要なことは、大きな夢を掲げてそれに向かって突き進むことではなく、コツコツと現実の問題を解決していくこと。一見当たり前のことですが、それが出来ていないということを再認識させられました。