- 地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
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- 発売元: 東洋経済新報社
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2007/12/07
- おすすめ度
地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」を読み終わりました。約2時間。
論理的思考、ロジカルシンキングが大流行ですが、本書はそれらとはちょっと違う内容です。論理的思考も大事だけど、直観力もないといけないという内容。久しぶりに読んでいて面白いと思える内容でした。
「日本全国に電柱は何本あるか?」・・・普通、こんな質問を受けても答えを言える人は多くないでしょう。ネットで調べれば答えは載っているかも知れませんが、ネットで調べずに3分以内という時間制限が付いたら、まずお手上げです。こういった質問に答えるための方法(考える方法)が、本のタイトルにもあるフェルミ推定です。
ポイントとなるのは「結論から」「全体から」「単純に」という3つの言葉。これだけ聞くと、ありふれた内容のように思いますが、フェルミ推定と合わさると、そういうことかと非常に理解しやすくなります。
また、この電柱の質問の他にも巻末に練習問題と解答例が載っています。日頃から直観力があり、思考がやわらかいと思っている人でも、大部分の人が頭が真っ白になると思います(もちろん私もその一人)。
本筋とは離れてますが、個人的に一番なるほどと感心したのは「神様へのエレベータテスト」という部分。エレベータテストというのは、エレベータで社長にばったり会った時に、自分のプロジェクトの状況を如何に簡潔に伝えられるかというやつです。そして「神様へのエレベータテスト」というのは「流れ星に願いをかける」ということ。なぜ流れ星に願いをかけると叶うのか?忙しい社長に状況を簡潔に伝えるためのエレベータテストですが、忙しいといっても2~3分の時間はありそうです。しかし相手が流れ星となると、その時間は長くて1~2秒、多くの場合はコンマ何秒という時間です。この短い時間に自分の願い事を伝えなければいけません。それにはもちろん、日頃から願い事(人生の目標)を意識し、どんなときにも簡潔に伝えられる準備をしておかなければいけません。要するに、流れ星に願いをかけるから叶うのではなく、日頃から願いをかけようとしている人の願いが叶うということですね。