- できる人の書斎術 (新潮新書)
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- 発売元: 新潮社
- 価格: ¥ 714
- 発売日: 2005/01
- おすすめ度
できる人の書斎術 (新潮新書)を読み終わりました。約1時間30分。
子供に「勉強しろ」と親はいう。そして、勉強机を与えることが多い。実はこの行為こそ、その後の人生を決定的に変えることになる。子供は、そこに座ったら勉強するものだという習慣を身につける。小さな達成感を味わう。学ぶ姿勢が作られる。こうして、
自分の勉強の世界を持ち始める。それが成長を促進する。時間がたち、大人になった。せっかく親が与えたこの世界を失っている人が多い。悲しいことだ。専用の勉強机がなければ、人は充分に勉強できない。なぜなら、人には二つの習慣の法則があるからだ。ひとつは、無駄なことはしたくない。リビングのテーブルを片づけて、他から書籍をもってくるなんて余分なことを人はしたくない。終わったら片付ける―――それを考えただけで、いやになる。さらにテレビはどうなる?そばに家族がいたら、会話もしなければならない。こんな中で勉強できる人は、天才だ。
「はじめに」の書き出しからの引用です。この部分だけをみてもわかるように、本書では書斎(自分の机)を持つことの重要性を解説しています。また、5人の著名人、10人の一般の方の書斎を紹介し、更には書斎の作り方、書斎の使い方などにも触れられており、読み物としても純粋に面白いです。特に書斎の作り方ではリフォーム専門業者からのアドバイスも載せられており、リビングの一角を書斎とする方法や個室として書斎を作る方法などが紹介されています。
幸いなことに我が家には私専用の机がありますが、書斎といえるほどの機能は果たしていません(本棚はありますが、机とは別の部屋にある)。パソコンでの作業や、日記や手帳などへの記入、資格試験の勉強などはこの机で行うことが多いですが、読書はリビングで行うことが多いです(なぜか椅子に座っているよりも床に座っている方が読書が進むのです)。また、机のある部屋は奥さんと共有なので本書に書いてあるような孤独になれる空間ではありません(集中している作業や仕事の時などは奥さんが配慮してくれていますが)。机に向かうという習慣だけは身に付いている(家にいるときは、たいていの場合、机の前にいます)ので、もう少し機能的な使い方を考えなければいけない、そんなことを考えさせてくれた内容でした。