9月末に発売されたLenooのYOGA BOOK、今更ながら購入してしまいました。
もともとさほど興味があったわけではないのですが、少しずつ出てくるレビューを見るにつけ、「これは今買っておかないと後悔するガジェットかも」ということで急遽購入です。
Android WiFi版を購入
購入したのはAndroid WiFi版のZA0V0010JPです。
本当はLTE版が良かったのですが、売り切れでいつ入荷するかもわからなかったし、すぐに入手したかったのでこちらで妥協。
納期がかかるという噂もありましたが、10月18日に注文したら19日に発送、、20日の午前中に届きました。
スペック
とりあえずスペックです。
見た目はノートPCのよう(Windows版もあるのである意味ノートPCではあるのですが)ですが、基本的にキーボード付きのAndroidタブレットです。
仕様 | YOGA BOOK |
---|---|
ディスプレイ | 10.1インチ 1920×1200 |
プロセッサ | intel Atom x5-Z8550 1.4GHz クアッドコア |
RAM | 4GB LPDDR3 |
ストレージ | 64GB+microSD |
バッテリ | 8500mAh 約15時間動作 |
高さ | 256.6mm |
幅 | 170.8mm |
厚さ | 9.6mm(ディスプレイ部の厚さ:約4.05mm、クリエイトパッド部の厚さ:約5.55mm) |
重さ | 約690g |
WiFi | 802.11 ac/a/b/g/n |
Bluetooth | v4.0 |
インターフェース | micro USB 2.0 x1、micro HDMI x1、3.5mmオーディオジャック |
カメラ | 8MP/2MP |
写真レビュー
パッケージは本をイメージしてるのかな?
かなりガッシリとした外装でずっしりときます。
同封物。
本体の他、ACアダプタ、microUSBケーブル、SIM抜きピン、専用スタイラス、ボールペン芯(3本)。
そして専用パッド(BOOK Pad)とメモパッド。
詳細は後で。
本体は閉じているとタブレットには見えません。
ちなみに色はガンメタルグレーです。
向かって左側面にmicroUSBとmicroHDMIポート、microSDのスロットがあります。
購入したのはLTEのないモデルなのでSIMスロットが埋まっていますが、LTE版はここにSIMスロットもあります。
右側面には電源とボリューム。
なお、スピーカーは両側についています。
YOGA BOOKで特徴的なのがこのヒンジ。
どんな位置でもしっかりと止まります。
360度開くので、こんなスタイルもOK。
完全に畳んで、タブレットとしても使えます。
キーボードは印刷みたいに見えますが、LEDで光っています。
キーボードから電磁誘導のペン(デジタイザはワコム製)を使うクリエイティブモードにするとキーボードが消えます。
他機種との比較
Surface Pro 3と並べてみました。
2周りくらいコンパクトですね。
厚みはほぼ同じです。
iPhone 7と並べるとこんな感じ。
各種ベンチマーク結果
ベンチマークの結果は以下の通り。
比較対象となるかわかりませんが、同じくATOM(Z8300)を搭載したTeclast X98 Plus IIと比較してみました。
アプリ | YOGA BOOK | Teclast X98 Plus II |
---|---|---|
Quadrant | 427467 | 9307 |
AnTuTu | 86004 | 61821 |
GeekBench 4 | シングル:1136 マルチ:3124 |
シングル:775 マルチ:2216 |
3DMark | 1055 | 1029 |
Quadrantの結果は完全に異常値なので除外ですね。
何度やってもこんな感じになってしまいました。
スコア上はまずまずですが、実際に使っていると、アプリの起動や動作がワンテンポ遅れるというか、遅いと感じることがしばしばあります。
これがATOMだからなのか、ソフト的に成熟していないからなのかはなんとも言い難いのですが、後者の要因が大きいかなぁという印象です(個人的な感想です)。
マルチウィンドウも使える独自UIのBOOK UI
OSはAndroidですが、UIは独自の「BOOK UI」というものを採用しています。
画面下にタスクバーがあり、タスク切り替えが簡単に行えるのが特徴です。
また、対応アプリのみで画面はかなり小さくなりますが、マルチウィンドウにも対応しています(通常のフルスクリーン表示ももちろんできます)。
ただ、このマルチウィンドウ、サイズが固定でかなり使いづらいですね。
この辺は同じマルチウィンドウのAndroidでも、Remix OSのほうが数段洗練されている感じです。
YOGA BOOKにRemix OSが乗ったら凄く良くなりそうなのだけど、対応してくれないかなぁ・・・。
その他スクリーンショット
Halo Keyboardは慣れが必要
YOGA BOOKのウリの一つであるHalo Keyboardですが、若干の慣れは必要なものの、キー入力自体は問題なく行えます。
初期設定では、入力時にタッチ音と振動があるのですが、タッチ音のほうはうるさいので早々にオフにしてしまいました。
振動はそれなりにキー入力の感覚は得られるのですが、キーボード全体が振動するため、机上では振動の音がうるさく、結局オフにして使っています。
設定は、設定>Halo Keyboardから行えます。
問題点として、キーボードに指が触れている間、キーがリピート入力され続けるので、ホームポジションに手を置いておけません。
このため、キーボードを使う場合は完全なブラインドタッチは行えず、ちらちらと見ながら位置を確認する必要があります。
ただ、結構慣れます。
普通のキーボードを使うよりかは確かに効率は悪いですが、30分も弄っていたら8割くらいの速度で入力できるようになりました。
タッチパッドの存在は忘れましょう
問題は、タッチパッドです。
こいつははっきり言って使い物になりません。
マルチタッチに対応しておらず、2本指でスクロールやスワイプ・・・などの操作は行えません。
画面をスクロールするのも一苦労です。
タッチし、一呼吸おいてから指を滑らすとスクロールになる(素早く動かすと、カーソルの移動のみ)のですが、ただただ使いづらい。
正直、画面をタッチしたほうが数倍速いので、タッチパッドは使わなくなってしまいました。
必要なら、別途マウスを用意したほうがイライラせずに済むと思います。
日本語IMEは標準のFSKARENよりもGoogle日本語入力がおススメ
日本語入力としては、FSKARENが標準でインストールされています。
キーボードの「半角/全角」キーのみで日本語と英語の切り替えができ、なかなか便利なのですが、変換候補が画面下にがっつりと表示されてしまい、かなり邪魔です。
なので、Google日本語入力をインストールし、これを使うと変換候補は左端に小さく表示されるのみでかなり快適になりました。
そもそもFSKARENだと「€」や「£」も変換で出てこないので使えなかったのですけどね。
しかし、Google日本語入力にしてしまうと、そのままでは日英の切り替えが「半角/全角」だけでは行えなくなってしまいます。
その場合は、物理キーボードのレイアウト設定で、「日本語109A配列」を選ぶと「半角/全角」キーだけで切り替え可能になります。
手書きをデジタル化できるクリエイトパッド
キーボードの右上にあるペンマークを長押し(画面右下のペンアイコンをタッチでも同様)するとキーボードの表示が消えてクリエイティブモードになります。
この状態のキーボード部分をクリエイトパッドと呼ぶようですが、この部分はワコムのデジタイザになっています。
電磁誘導の専用ペンを使って対応アプリで絵を描いたり、文字を書いたりすることが可能です。
このモードの切り替えると、画面右下に小さなウインドウが表示され、デジタイザで書いたものがそこに表示されます。
実体は「Note Saver」というアプリで、小窓ではなく、大画面で直接入力することも可能です。
若干ややこしいですが、このアプリは画面のほうからの入力(描画)にも対応しているので、指や市販されているタッチパネル用のスタイラスで画面から直接描画も可能です。
デジタイザ用のスタイラスでは画面に直接描けません。
ちなみに、One Noteでもデジタイザが使えました(デジタイザの右半分だけ描画がワンテンポ遅れます。不思議・・・)。
ノートに書いた内容をそのままデジタル化
専用のスタイラスには通常のボールペンの替え芯が付属しており、ボールペンとして利用することができます。
このボールペンと、やはり付属のBOOK Pad、メモパッドを使うと、手書きの内容をそのままデジタル化して取り込むこともできます。
クリエイトパッド側にマグネットが入っており(左右の縁の部分のみ)、BOOK Padを固定できるのでずれたりはしなさそうです。
ちょうど先日体験してきたワコムのBamboo Smartpadみたいな使い方ですね。
なお、スタイラス芯とボールペン芯を交換するときは、スタイラスのキャップに空いている穴を利用します。
こんな感じで穴に芯をひっかけて引っ張ると芯を抜くことができます。
ちなみにメモパッド自体は何の仕掛けもないただのノートです。
BOOK Padには穴にはめてマグネットで固定する形で留めています。
まとめ まだまだ過渡期の製品だけど、そこが面白い
ソフト的にもハード的にもまだまだ不満点はありますが、弄っていて面白いデバイスであることは間違いないです。
キーボードになったり、デジタイザとして使えたり、本体もノートPCのようであったりタブレットになったりと、使い方を選ばないといというか、自分で使い方を見つけていくような面白さを感じます。
細かい使い勝手やら気になる点などまだあるのですが、長くなったので続きはまたそのうちに。
Android版はLenovoの直販でしか購入できず、現在は品切れになっていますが、今月末にはシャンパンゴールドとカーボンブラックも追加されるとのことなので、気になる人はメールアドレスを登録しておきましょう。