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骨伝導イヤホンで有名なShokzが、同社初となる完全ワイヤレスイヤホン「OpenFit」の先行予約販売をGREEN FUNDINGで開始しました。定価は2万4880円(税込)ですが、GREEN FUNDINGでは早割価格の1万9999円から購入可能です(ただし、執筆時点ではすでに売り切れており、2万1148円からとなっています)。
骨伝導ではないShokz OpenFit
OpenFitは、いわゆる「耳を塞がない」系のイヤホン。Shokzではこれまで、骨伝導イヤホンとして耳を塞がない「オープンイヤー」コンセプトの製品をいくつもリリースしています。
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しかしOpenFitは骨伝導ではなく、ダイナミックドライバーを搭載する普通のイヤホンです。
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普通と言っても、そこにはShokzならではのこだわりが詰まっています。18x11mmという変形のかカスタム・ダイナミック・ドライバーには2つのパーツで構成される超軽量コンポジット振動板を採用します。内側のドーム性リングは鉄の20倍の強度を持つ超軽量カーボンファイバー製。さらに周囲を取り囲むポリマーリングが内側の振動の強度を高め、豊かなピュアサウンドを実現します。
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装着方法は、いわゆるシェーファー掛けのような感じで耳に引っ掛けます。イヤホンユニットは耳の穴の上に来ますが、単に重ねるだけではなく、先端は耳(対耳珠、対耳輪のあたり)に潜らせるような感じになります。
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このため、イヤホンの先端部には2層構造のリキッドシリコンを採用したイヤークッションになっており、肌への辺りはかなり柔らかいです。このほか、肌に当たる部分は全体的にシリコンで覆われています。肌触りがいいのはメリットですが、ホコリなどが付きやすいのはデメリットかもしれません。
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なお、耳に潜らせるといいっても、インナーイヤーやカナル型のように完全に差し込んでいるわけではないので、それなりに出っ張ってはいます。なので、装着したまま寝るのはあまりおすすめはできません。
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軽量で装着感は良好
レビュー用に試作機をお借りして数日使ってみましたが、本体が約8.3gと非常に軽量なこともあり、装着感は良好です。耳に掛けるフック部分は柔軟性もあるので、ほとんどの人にフィットするのではないかと思います。実際、一日中付けていても、耳が痛くなることはありませんでした。
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対応コーデックはSBCとAAC。この手の耳をふさがない系イヤホンは、音質面は二の次ということが多いのですが、OpenFitは意外と低音を強めに感じます。これは独自のDirectPitch™テクノロジーと低周波強調アルゴリズムのShokz OpenBass™の効果のようです。
ズンズンと腹に響くという感じではありませんが、しっかりと低音の音圧は感じることができました。中高音もクリアで、没入感こそありませんが、ながら聞きだけではなく音楽を楽しむ用途でも使えそうです。
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気になる音漏れですが、常識的な音量で使っている限りは、すぐ隣に立たなければほぼ気になりません。
なお、現在OpenRun Pro向けにリリースされているスマートフォンアプリ「Shokz」がアップデートによりOpenFitに対応するとのこと。現時点では未対応なので試せてはいませんが、イコライザー設定やタッチ操作のカスタマイズに対応する予定とのことです。
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タッチ操作は、左右どちらかのイヤホンの2回タップで再生・一時停止。左側の3秒長押しで前の曲、右側の3秒長押しで次の曲となります。残念ながらタッチ操作での音量調整には対応しませんが、これは技術的には可能であったものの、イヤホンの小さな表面での音量調整は操作性が悪いため、搭載を見送ったとのことです。
試用期間中には試す機会がなかったのですが、通話品質を向上するためのAIコールノイズキャンセリング技術も搭載しています。騒音が多いところでも、人の声を識別し、それ以外の周辺ノイズを最大99.7%までフィルタリングできるとしています。
バッテリー持ちは最長で7時間の連続再生に対応。充電ケース併用で28時間。音楽を聞いていなくても、常に装着しっぱなしのスタイルになるかと思いますが、7時間再生できれば、大抵の人にとっては1日は持つのではないでしょうか。なお、5分の充電で1時間分のバッテリーを充電可能になっています。