カシオが2019年1月18日に発売するPRO TREK Smartシリーズの新スマートウォッチ「WSD-F30」の発表/体験イベントに参加してきました。
小型化したのに電池持ちは良くなり、なおかつ機能アップもはたしているなど、順当に進化したモデルとなっていました。
小さく薄くなったWSD-F30
とりあえず、現行モデルのWSD-F20との比較。単体で見たときはあまり変わっていないかと思ったのですが、並べてみたらしっかりと小型化していました。
サイズとしては、縦3.8mm、横3.9mm小型化しており、一般的なデジタルウォッチ(G-SHOCKとか)と同程度のサイズ感です。
厚みも15.3mmから14.9mmに薄型化しています。
ただし、残念ながら充電方法は従来通りの端子式。変更も検討されたとのことですが、背面の端子やワイヤレス充電など、いずれもカシオが求める、”時計としての信頼性” を満足できなかったのだとか。
「2年程度で壊れていいのなら何でもできるけど、カシオの時計はそういうわけにはいかない」とのことでした。
なお、WSD-F20で後から発売された充電用クリップは、一応使えるとのこと。ただ、ややグラついてしまうので、専用のものが発売予定だそうです。
ベルトは着脱可能に。サイズが合えば市販のベルトも利用可能
そんなWSD-F30で大きく変わっているのがベルトです。工具不要で着脱可能になっています。
本体と同時に、スキーウェアなどの上からも装着できるクロスバンドが発売されますが、市販のベルトでも、幅23mmでスライドバネ棒を使うタイプなら装着はできるそうです。
ただ、この条件を満たすベルトはかなり少ない気がします。市販のベルトは22mmか24mmが多いうえ、スライドバネ棒が必須なのは少々厳しい。横に穴が開いていないので、通常のバネ棒は使用不可。入れられても外せなくなります。
ベルト側を加工してスライド対応には出来ますが、それよりも純正でフィールドコンポジットバンドを出してほしいところです。
交換の話をした後になんですが、純正のベルトに不満があるわけではありません。こちらも素材が柔らかくなっていたり、尾錠の形状が変ったりしていて、とても装着しやすくなっています。
エクステンドモードでバッテリー持ちは大きく改善
イベントでは、実際に3週間ほどモニター利用したというユーザーからの発表もありました。とくに、実際にバッテリーの減り具合をWSD-F20と比較されていたロベルト本郷三丁目さんの発表は参考になりました。
ロベルトさんによると、スマートフォンと通信を行う通常モードでは、WSD-F20と大差はないものの、新たに追加されたエクステンドモードでは、明確な違いがあったそうです。
エクステンドモードはBluetoothやWi-Fiを切り、スマートフォンからの通知は受け取れないものの、GPSやローカル地図のカラー表示は行えるモード。GPSを1日8時間使う場合なら3日は電池が持つとされています。
なお、従来からあったモノクロ液晶を使うタイムピースモードは、マルチタイムピースモードに進化。時計だけではなく、歩数やコンパスなど搭載したセンサーの値も表示可能となっています。
アウトドアだけで使うのはもったいない
イベントでは、ほかにも登山用アプリとしては人気No.1だというYAMAPの春山氏も登壇され、YAMAPの設計思想などについてのお話がありました。この辺りはとても興味深い内容だったので、また別に紹介できたらと思います。
私自身、WSD-F20を利用しているものの、アウトドアでの利用はほぼ皆無(そもそもあまり家から出ませんし……)。使うのはたまに外に出るとき(って書くとものすごく引き込もりに思えますが、普通に暮らしていますよ)、しかも街中での利用がメインというPRO TREK Smartの対象ユーザーからは対局にいたりします。
それでもWSD-F20を使うのは、やっぱりスマートウォッチとしてカッコイイからというのが大きな理由です。WSD-F20は良くも悪くも目立つので、話のきっかけになったりします。
そんなWSD-F20の弱点であった、大きさとバッテリ持ちが改善されたWSD-F30は、私のようにアウトドアな無縁な人でもさらに使いやすくなったのではないかと思います。
あとは価格(税別6万1000円)が、もう少し安ければ言うことはないのですが……。