AndroidのBluetoothペアリング技術、Fast Pairの動作を確認するため、それに対応したBluetoothイヤホンJaybird Tarahを購入してみました。
Tarahは、左右が繋がったタイプのBluetoothイヤホン。2018年10月に発売されたイヤホンで、発表時点ではFast Pairには非対応だったものの、その後のアップデートで利用可能となりました。
リモコン部は右側に配置。首にかけた際に長さを調整できるスピードシンチというパーツが付いているのが特徴です。これのおかげて、丸めてポケットに入れるような場合でも絡まりにくくなっています。
イヤーフィン/チップとイヤピースが一体化しているのが特徴で、S/M/Lの3サイズが付属します。
一回の充電で約6時間利用可能。もちろんIPX7の防水性と防汗性も備えており、フルマラソンでも利用できそうです。また、10分の充電で最長1時間再生が可能です。
なお、充電はUSBの直差しではなく、専用の充電台を利用します。これを忘れると、出先でちょっと充電……というわけにはいかないのが残念なところ。
この手のスポーツイヤホンは、あまり音質をどうこう言うものではないかもしれませんが、低音はやや弱めに感じました。代わりに中~高音は伸びやかな印象です。
なお、コンパニオンアプリからイコライザー設定も行えます。
Fast Pairの動作
ここからがある意味本題のFast Pairの動作です。
Fast Pairは、Googleが2017年に発表したBluetooth機器と簡単にペアリングできる仕様。Bluetooth設定からペアリングしたい機器をスキャンして……といった面倒な手順を踏まずにペアリングできるというものです。
まずJaybird Tarahをペアリングモードにしますが、それだけでスマートフォン側が検出してくれます。ポップアップにちゃんと製品画像が反映されているのもポイントです。
そのポップアップをタップするだけでペアリングが完了します。その後、コンパニオンアプリのインストールも促されますが、この時点で、ペアリング自体は終了しています。
1台とのペアリングが完了すると、同じGoogleアカウントでサインインしているAndroid端末では、「保存済みデバイスがあります」の通知が表示されます。これをタップすれば、やはりそのままペアリングを行えます。このとき、Jaybird Tarah自体はペアリングモードになっている必要はありません。
ただし、Jaybird Tarahが、すでに2台の端末と接続中だとペアリングに失敗します。接続しているのが1台のみであれば問題なく、2台目としてペアリングを行えます。
つまり、Jaybird Tarah、仕様上うたわれていませんが、実は2台同時接続のマルチポイントに対応しています(アップデートで追加された?)。
イメージ的には、NFCでの簡単ペアリングがBluetoothだけで出来るようになった……くらいの感じですね。
なお、ペアリングは簡単になるものの、接続の切り替えは従来通り、いったん接続を切ってから、あらたに別の端末で接続し直す必要があります。この辺りの動作も含め、まだAppleのW1(H1)チップを搭載するAirPodsなどの動作には及びません。
正直、今のところ、Fast Pairに対応しているかどうかはさほど気にする必要はなさそうです。