エレコム初の半固体電池モバイルバッテリー、10000mAhで8480円。健康状態を色で表示する「Health Monitor」搭載

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エレコムが、同社初となる半固体電池モバイルバッテリーを発表しました。10000mAhと5000mAhがラインアップ。10000mAhは、直販価格8480円で3月より発売。5000mAhは6280円(税込)で、発売日は後日発表の予定となっています。

リン酸鉄、ナトリウムイオン、そして半固体へ──エレコムの安全バッテリー開発史

エレコムは12年連続で国内モバイルバッテリーシェアNo.1を獲得している老舗メーカーですが、発火問題が今ほど社会問題化していなかった2020年から、安全性の高いバッテリー開発に着手していました。

  • 2022年 – リン酸鉄リチウムイオン電池採用モデル発売
  • 2025年 – 世界初のナトリウムイオン電池モバイルバッテリー発売
  • 2026年 – 半固体電池モバイルバッテリー発売(今回)

リン酸鉄、ナトリウムともに安全性は高いものの、大きく重いという問題がありました。また、ナトリウムイオンモバイルバッテリーは、その処分方法にも難がありました(自治会やJBRCの回収ボックスが使えない)。

▲エレコムのリン酸鉄リチウムイオンモバイルバッテリー(右)とナトリウムイオンモバイルバッテリー(左)

このため、通常のモバイルバッテリーと同等の携帯性を持った安全性の高いモバイルバッテリーとして、半固体リチウムイオンモバイルバッテリーを開発しました。

ところで、この「半固体リチウムイオン電池」、業界としては明確な定義がないとのこと。メーカーによっては「準固体」とも呼ばれます。

このため、エレコムとしては以下のように半固体リチウムイオン電池を定義しています。

  1. 電解質の状態がゲル状
  2. エレコム独自試験を実施し、従来のリチウムイオン電池と比較して安全性が高いと証明されたもの

単に「ゲル化しました」だけではダメで、ちゃんと試験で安全性の差が出ることを確認するというのがエレコムの姿勢です。

ゲル化することで何が変わるのか

従来の電池は、可燃性の液体電解質を使っています。これが発火事故の最大の原因です。半固体電池では、この電解液をゲル状にすることで3つの安全効果があります。

  1. 化学的安定性①:可燃成分の削減:可燃性有機電解液の使用量を削減し、内部短絡(ショート)時の可燃性ガスの発生・放出を抑制
  2. 化学的安定性②:熱の拡散:ゲル状にすることで熱が効率的に分散し、局所的な過熱による熱暴走を防ぐ
  3. 物理的安定性:液漏れリスクの低減:ゲル状のため、液漏れのリスクが大幅に減少。

さらに、セパレーター(電極間の膜)にも安全性の高い素材を採用しているとのこと。

発売まで2年以上──妥協なき品質追求

最近、各社から発売されている半固体電池のモバイルバッテリーですが、エレコムでは2年以上前から開発をしていたとのこと。

しかしながら、工場選定に思いのほか時間がかかったほか、金型完成後に安全基準を満たせていないことが判明し、一から設計を見直したなど、苦労も多かったようです。

特に工場選定では、「他社でも実績のある工場を含めて回りましたが、品質管理体制などで納得できる水準ではなかった」としています。

エレコムでは、市場で販売されている「半固体」「準固体」バッテリー10個に対して釘刺し試験を実施。

  • 電池セル単体での釘刺し試験:10個中6個が発火(合格率40%)
  • 筐体ごとの釘刺し試験:10個中2個のみ合格(合格率20%)

という結果になったそうです。

「TikTokやYouTubeで『安全です』と言いながら釘を刺している動画がありますが、普通の電池でも条件によっては発火しません。重要なのは、厳しい条件で何日も置いても発火しないこと、繰り返し釘を刺しても発火しないことです」と担当者。

エレコムは発売時期が遅れても、より厳しい条件での試験をクリアした電池のみを採用することにしたとのことです。

半固体電池モバイルバッテリー

新しい半固体電池モバイルバッテリー、10000mAhはブラック、ブルー、ピンク、ホワイトの4色展開。5000mAhはブラックとホワイトの2色展開。

半固体電池を使用することで、単に安全になったというだけでなく、-15℃~45℃と広い温度条件で動作可能。大きさ自体も70×19×114.6mm、重さ約220gと従来のモバイルバッテリーと大差ありません。

ポートはUSB Type-C×2とUSB-Aを搭載。出力は単ポート最大35W、複数ポート同時使用時最大20W。PPSにも対応しています。

新機能「Health Monitor」──買い替え時期を色で教えてくれる

面白い機能が、新搭載の「Health Monitor」です。モバイルバッテリーの発火事故は、劣化した電池を使い続けることも原因の一つ。しかし、何回使ったら交換すべきかは、なかなかわかりづらいものです。

そこでHealth Monitorは、充放電回数から電池の健康状態を自動診断し、LEDの色で表示します。

  • 緑色:~約250回まで(安定した状態)
  • 青色:約251回~約500回(電池の性能が徐々に低下している恐れがあります)
  • 赤色:約501回~(買い替え推奨)

なお、半固体電池モバイルバッテリーの繰り返し使用回数は2000回とのこと。500回で警告がでるのは短すぎると感じますが、エレコムによるとハードユーザーが2年使って大体500回くらいの充電サイクルとのこと。充電回数以外に経年劣化も起こるので、2年程度での買い替えを推奨するために500回にしたとのことでした。

限定キャンペーン──1000円割引&2000円割引

先行予約販売割引(数量限定)

②古いモバイルバッテリー卒業キャンペーン

  • 期間:~2026年3月末
  • 場所:エレコムデザインショップ(実店舗)
  • 内容:古いモバイルバッテリーを持ち込むと、1000mAhモデルが2000円割引
  • エレコムデザインショップ詳細https://www.elecom.co.jp/store/

エレコムデザインショップでは、モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池搭載製品の無償回収を実施中。エレコム製品だけでなく、JBRC加盟企業製のものも回収してくれます。

製品情報

ガジェットなど好きなことをブログやWEBメディアなどに書いて生きています。ライター仕事は常に募集中

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