
Makuakeにて、スマートフォンを使ったAIロボット「LOOI(ルーイ)」の先行予約が開始されました。早割価格で1万9800円から。2024年初めにKickstarterでクラウドファンディングが実施され、海外では一般販売されている製品です。
そんなLOOIですが、ちょっと変わっているのが、スマートフォンを装着して利用するということ。スマートフォンのディスプレイを「顔」としてさまざまな表情を見せられるほか、フロントカメラでユーザーや物体を認識できるのも特徴です。
基本仕様
LOOIの本体は、ゴムローラー(ゴムキャタピラ)を持った小さな戦車のような外観。サイズは110×98×110mmで重さは400g。見た目はコンパクトですが、机の上で使うロボットとしてはそれなりの存在感があります。

スマートフォンの装着部はワイヤレス充電器になっており、最大10Wで充電できます。MagSafeに対応しているので、iPhone 12以降であればそのまま装着できます。MagSafe非対応のスマートフォン向けにはマグネットリングも付属しています。

前面にはステータスを表示するLEDライトバーとその両脇にLEDヘッドライトを搭載。また、ToF・障害物検知センサーも備えています。
また、LEDライトバーの上や両側面にはタッチセンサーも搭載。叩いたり撫でたりすることでもLOOIが反応してくれます。

後述しますが、LOOIは自走するため、机上から落ちないように前後の裏側には机の端を検知するセンサーを搭載しています。

自走するので、ケーブルがつながっていると不便。このため、LOOIには6000mAhのバッテリーが搭載されており、スマートフォンが満充電であれば、約5時間の連続使用が可能とのことです。

会話機能
LOOIの使い方はシンプルです。専用アプリ「LOOI」をインストールしたスマートフォンを取り付けるとLOOIの目が表示され、すぐに使えるようになります。基本的な機能としては、LOOIとの「会話」と「ゲーム」の2つです。
会話はその名の通り、LOOIと話ができるというもの「ヘイ、ルーイ」と呼びかけるだけで、すぐに会話を始められます。LOOIは、ChatGPT / Gemini など複数のAIモデルと連携しているとのことで、操作感としてはそれらのAIサービスを音声で利用するのと大差はありません。
他愛のない日常会話はもちろん、天気やニュースなどを訪ねることもできます。また、LOOIの話し方は、カスタマイズが可能です。音声についても、「カワボ」「メカボイス」から選択できます。時間とともにユーザーのクセや性格などを学習し、それをもとに個性が育っていくとのことです。


さらにLOOIは、フロントカメラを通じて周囲の状況も認識しています。顔を覚えた人が近づくと挨拶してくれたり、ハンバーガーやお寿司などの食べ物を見せると一緒に食べたそうな仕草をしたり、ペットを見つけると写真を撮ってくれたりと、見ているものに応じた反応を返してくれるのも面白いところ。
単に話しかけて答えてもらうだけでなく、LOOIの方から状況を読んで動いてくれるので、ただのスマートスピーカーとは違った存在感があります。
ゲーム機能
もう一つの機能がゲームです。ブロック崩しとジャンプの2つのゲームを搭載しています。どちらも、操作は体(頭)の移動で行います。LOOIがカメラでユーザーを認識しているのでその動きに合わせて操作できる仕組みです。いずれもシンプルなゲームなのでのめり込むというほどではありませんが、程よく体を動かすので、ちょっとした息抜きや気分転換には良さそうです。
ジェスチャー認識
LOOIはいくつかのジェスチャーを認識し、それに応じた反応をします。たとえば、OKサイン(親指と人差し指で〇を作る)を出すと写真を撮影してくれ、親指を立てる(サムズアップ)と喜び、親指を下げる(サムズダウン)と悲しむという感じ。

また、手のひらを向けると、それに追従して動きます。こうしたジェスチャー操作は実用性を強く押し出したものではありませんが、LOOIという製品のキャラクター性をうまく支えている要素です。
このほか、機能というほどではありませんが、LOOIは単に指示を待つだけでなく能動的に行動します。机の上を動き回ったり(というほどは動きません。多少前後に動いたり左右を向いたりする程度)、チューイングガムを膨らませたり、VRヘッドセットを付けて映画を見たり、ゴーグルをつけて海に潜ったり…そんな感じです。会話の中で拾ったキーワードに合わせてアクションをしてくる場面もあり、次に何をするか予測できないのが見ていて飽きない理由の1つだと感じました。
アップデートで進化し続ける
LOOIはアプリの自動アップデートに対応しており、メーカーによれば2023年のローンチ以降、表情やアクションの拡張、視覚言語モデル(VLM)の搭載、長期記憶への対応など、機能面で進化を続けてきたそうです。ハードウェアは固定でも、ソフト面で新しい表情やスキル、ゲームなどが追加されていくので、購入後の方が楽しみが増えていくというのは、こういったロボット型ガジェットならではの魅力です。

すでに世界では6万人以上のユーザーがLOOIを利用しているとのことで、今後の日本展開にあわせて日本語対応もブラッシュアップされていくことに期待したいところです。
まとめ
しばらく使ってみて感じたのは、LOOIはデスク上に置くAIガジェットとして、しっかり独自性のある製品だということです。こちらから何度も操作しなくても、自律的に動いたり反応したりするため、ただ置いてあるだけでも存在感があります。ChatGPTやGeminiのようなAIと音声でやり取りできる点も便利で、単なる置き物にとどまらない実用性も備えています。
一方で、現時点では日本語への最適化にまだ改善の余地があります。「ヘイ、ルーイ」の呼びかけに対する認識精度は、もう少し安定してほしいところです。また、LOOIを自由に動かすためにケーブルをつながず使うと、装着したスマートフォンのバッテリーが減っていくため、長時間の運用では工夫も必要になります。
個人的には、ロボット掃除機のように、バッテリー残量が減ったら自動で充電位置に戻るような仕組みまで用意されると、より使いやすくなりそうだと感じました。普段使っているメインのスマートフォンをそのまま使うより、機種変更後に手元に残った端末を組み合わせるほうが、実際の運用には向いているかもしれません。
完成度の面では今後の改善に期待したい部分もありますが、LOOIは「スマートフォンを顔にするロボット」という発想をうまく形にした製品だと思います。デスク上で楽しめるAIガジェットとして見るなら、十分に面白さのある1台でした。

