
中国では、ぼちぼちと次期モデルGen 5の噂も聞こえてきた「Legion Tab 8.8″」。中国ではY700として展開されており、ハイエンドなゲーミングタブレットとして、人気を博しているシリーズです。
2025年末に、ハイエンドだけど小さめのタブレットが欲しいと思うタイミングがあり、AliExpressで第4世代となる「Legion Y700 Gen4」を購入しました。安心して使える、日本で発売されている第3世代の「Legion Tab(8.8″,3)」と迷ったのですが、価格はほぼ同等なものの、SoCがSnapdragon 8 Eliteにアップデート。解像度も3040×1904ピクセルに上がっているなど、Gen4の方に魅力を感じたのでこちらを購入しました。購入時の価格は、クーポン等込みで6万2484円。
はじめに断っておくと、Legion Y700 Gen4は技適未取得なので、日本国内で利用するには無線を封印して有線LANアダプタを使う、技適の特例制度の申請をして使う(最長180日)などの対応が必要になります。このため、普通にタブレットとして活用するのであれば、国内版のLegion Tab(8.8″,3)の購入をお勧めします。多少価格が上がってもいいのなら、REDMAGIC Astraもお勧めです。
今回は、「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」の申請を行った上でレビューを行っています。
Legion Y700 Gen4の基本スペック
Legion Y700 Gen4は、2025年5月に中国市場で発売されたゲーミング特化型の8.8インチタブレットです。Gen3と見た目はほぼ変わっておらず、主な進化ポイントはプロセッサの強化(Snapdragon 8 Gen2 → 8 Elite)、解像度アップ(2560×1600 → 3040×1904)、microSDカードスロットの復活、バッテリー容量の増加(6550mAh → 7600mAh)となっています。
| Lenovo Legion Tab(8.8″,3)日本国内版 | Lenovo Legion Y700 Gen 4 | |
|---|---|---|
| OS | Android 14(出荷時) | Android 15(出荷時) |
| RAM | 12GBLPDDR5X | 12GB / 16GB LPDDR5X Ultra |
| ストレージ | 256GB UFS4.0 | 256GB / 512GB / 1TB UFS 4.1 |
| SoC | Snapdragon 8 Gen 3 | Snapdragon 8 Elite |
| ディスプレイ | 8.8インチ 2560 x 1600ピクセル リフレッシュレート:最大165Hz 輝度:500nits LCD | 8.8インチ 3040 x 1904ピクセル リフレッシュレート:最大165Hz 輝度:600nits LCD |
| サイズ | 208.5 x 129.5 x 7.8mm | 207.58 x 128.5 x 6.99 mm |
| 重さ | 約350g | 約340g |
| リアカメラ | 13MP + 2MP (マクロ) | 50MP |
| フロントカメラ | 8MP | 8MP |
| バッテリー | 6,550mAh | 7,600mAh |
| USB端子 | USB Type-C (USB 3.2 Gen 2 + USB 2.0) | USB Type-C (USB 3.2 Gen 2 + USB 2.0) |
| microSD | 非対応 | 対応(最大2TB) |
※2026年2月27日時点で、Gen4はAndroid 16にアップデートされています。
外観・デザイン
ゲーミングデバイスというと、とりあえず光らせておけばいいという風潮もありますが、Legion Tabシリーズはそうした派手さは抑えられ、落ち着いたデザインとなっています。ビジネスシーンで利用しても違和感はありません。


USB Type-Cポートを2つ搭載。短辺(側面)側ポート(USB 2.0)は充電用、長辺(底面)側ポート(USB 3.2 Gen2 + DisplayPort 1.4対応)は外部モニター接続や高速データ転送が可能。充電しながら外部デバイスを接続できる点が非常に便利です。上面にはmicroSDカードスロットも搭載しています。


スピーカーはDolby Atmos対応で側面に配置。音質は低音域がちょっと物足りない気もしますが、タブレットとしては十分に良好です。ただし3.5mmイヤホンジャックは非搭載のため、有線イヤホンを使う場合はUSB-Cタイプ、またはUSB-C変換アダプタが必要です。
高精細ディスプレイを搭載
8.8インチに解像度3040×1904ピクセル(408ppi)は、さすがに高精細。普段使いでその精細さを意識することはあまりありませんが、写真の表示などでは効果を発揮します。約16:10のアスペクト比は、漫画の見開き表示なども快適です。YouTubeなど16:9のコンテンツを表示する場合は上下に黒帯が発生しますが、あまり気にはなりません。

リフレッシュレートは最大165Hz。ただ、常時165Hzだと消費電力が大きくなるため、通常はシステムが自動で調整する「インテリジェント」を選択しておけば問題ないでしょう。アプリによって常に165Hzを使いたい場合は、あらかじめ設定しておくことも可能です。

性能テスト——Snapdragon 8 Eliteの実力
ここからは、ベンチマークで実力を確認してみます。なお、今回使用しているのはRAM 16GB、ストレージ512GBモデルです。
AnTuTu v11のスコアは総合3148908点。CPU:949432、GPU:1125975とハイスコアです。Geekbench 6ではシングルコア:3003、マルチコア:9151を記録。最新のハイエンドスマートフォンと比べても遜色ない、トップクラスの性能です。

いくつか、実際にゲームもプレイしてみました。
まず「原神」ですが、デフォルトでグラフィックのプリセットが「高」。非常にスムーズにプレイできました。また、FPS60に上げるとデバイス負荷が「非常に高い」になるものの、動作自体は問題ありませんでした。

「アークナイツ:エンドフィールド」は、デフォルトでグラフィックは最高設定となりました。標準のFPSは45ですが、こちらも60に上げても問題なく、スムーズにプレイができました。

「鳴潮」は「グラフィック優先」でFPSを60にすると過負荷状態になるものの、そのまま1時間ほどプレイしても特に問題なくプレイできました。温度も38度程で安定しています。

バッテリー持続時間
バッテリー持ちに関しては、鳴潮を1時間ほどプレイしてバッテリー消費は約20%。設定次第な気もしますが、4時間~5時間程度はプレイできそうです。YouTubeの連続再生では、1時間で10%の消費となりました。
日本語設定とGoogle Playの導入
Legion Y700 Gen4は、標準状態で日本語非対応、Googleサービスも未搭載。そのままではGoogle Playも利用できません。言語は中国語と英語にのみ対応しています。また、中国向けアプリが大量にプリインストールされており、最初にやることはアンインストールになると思います。
日本語化については、ADBコマンドを利用する必要はありますが、比較的簡単に可能です。また、Googleサービスの導入に関しては、インストールされているストアアプリから簡単に行えます。具体的な手順は本記事では省略しますが、ネットで検索すれば多数の解説記事が見つかります。「Legion Y700 日本語化」「Legion Y700 Google Play」などで検索してください。
一部英語が残ったり、中国語が出てきたりすることもありますが、一度環境を整えれば、ほぼ日本のAndroidタブレットと同等に使えるようになります。
良い点・残念な点
良かった点
✅ 携帯性と性能の両立:340gで最高峰のプロセッサを搭載
✅ 165Hzディスプレイ:一度体験したら戻れない滑らかさ
✅ microSD復活:最大2TBまで拡張可能
✅ USB-C×2:充電しながら外部機器が使える
✅ バッテリー持ち:5〜6時間のゲームプレイが可能
残念だった点
❌ 日本語非対応:初期設定に手間がかかる
❌ イヤホンジャック非搭載:有線派には不便
❌ 保証・サポートなし:日本での修理は困難
❌ 技適なし
まとめ——最高峰のゲーミングタブレット
Legion Y700 Gen4は、「万人におすすめできるデバイス」ではありません。しかし、「このサイズのゲーミングタブレットが欲しい」という明確なニーズがある人にとっては、最高の選択肢だと思います。
技適未取得という法的な制約、日本語化とGoogle Play導入の手間、保証やサポートの不在——これらのハードルは決して低くありません。それでも、Snapdragon 8 Eliteの圧倒的なパワー、165Hzの滑らかなディスプレイ、340gという持ち運びやすさ、そして8.8インチという絶妙なサイズ感は、他のデバイスでは代替できない魅力です。
普段使いのタブレットを探しているなら、素直に国内版のLegion Tab(8.8″,3)や他のメーカーの製品を選ぶべきでしょう。しかし、「最高性能のコンパクトゲーミングタブレット」という明確な目的があり、上記の制約を理解した上で使いこなせる自信があるなら、Legion Y700 Gen4は期待を裏切らない端末です。
なお、今回は一般的なレビューのみなので、これを使って試したかったことは、別記事で紹介する予定です。
