
Androidベースのハンドヘルドゲーム機を手がけるRetroidは、Discordの公式チャンネルで、最新モデル「Retroid Pocket 6(RP6)」の価格改定と上位モデルの廃止を発表しました。
Retroidとは
Retroidは、Androidをベースにしたレトロゲーム向けハンドヘルド機を製造・販売する中国のメーカーです。「Retroid Pocket」シリーズはコストパフォーマンスの高さで知られており、エミュレーション用途を中心に、欧米のゲームファン層から広く支持されています。
最新モデルの「Retroid Pocket 6」は、Snapdragon 8 Gen 2を搭載し、5.5インチ・120Hz駆動のAMOLEDディスプレイを備えます。それでいて、価格は229ドル(約3万5500円)と低価格なのが魅力です。

3月2日から15ドル値上げ、12GBモデルは廃止
今回の発表では、以下の2点が明らかになりました。
8GBモデルの値上げ:3月2日(月)より、RP6の8GBモデルの価格が15ドル引き上げられます。これにより、従来229ドルだった8GB/128GBモデルの価格が244ドルになります(送料別)。
12GBモデルの販売終了:メモリ価格の高騰が吸収できない水準に達したとして、12GB/256GBモデルは廃止されます。なお、すでに12GBモデルを注文済みで未発送の注文については、従来の価格が適用され、すべて出荷されるとのことです。
Retroidはアナウンスのなかで「できる限りコミュニティをマーケットの変動から守ろうとしてきたが、現状ではこれ以上の対応が難しい」とコメントしています。
同様の対応が相次ぐハンドヘルド業界
この値上げと廃止の直接的な要因は、世界的なRAMおよびストレージ価格の急騰です。AIデータセンターへの需要が急増した結果、DRAM・NANDフラッシュともに深刻な供給不足が続いています。
また、問題はRetroid固有のものではなく、Androidゲーム機メーカー全体に波及しています。
AYNも同時期にDiscordで「Odin 3」「Thor」シリーズの値上げを発表しており、3月8日から新価格が適用されます。モデルによって10〜40ドルの値上げとなり、上位モデルのOdin 3 Ultraは在庫切れの状態です。AYNはもともと4月に価格改定を予定していましたが、前倒しせざるを得なくなったとしています。メモリ価格高騰に加え、為替変動や他の部材コストの上昇も重なったことを要因として挙げており、状況はメモリだけの問題にとどまらないことがうかがえます。

ANBERNICでは、「RG34XXSP」の製品ページのRAM表記が2GBから1GBに変更されていることがコミュニティにより確認されており、新しい出荷分からスペックが変更されているとみられます。公式な説明はないものの、背景にはメモリコストの上昇があると指摘されています。

AYNの発表では、メモリ価格の上昇圧力は「今後約1年続く見通し」とされており、新機種の価格設定やスペックに影響が出るケースは、今後も増えていきそうです。
