
フォーカルポイントは2026年9月1日、シンガポールのGyges Labs Pte. Ltd.と日本国内における販売代理店契約を締結したと発表しました。国内で扱うのは、Gyges Labsが2026年1月に発表した指輪型のAIデバイス「Vocci(ヴォッチ)」です。国内価格と一般販売の時期は公表されておらず、まずは2026年9月下旬にGREEN FUNDINGでクラウドファンディングを開始する予定としています。
Gyges Labsは、光学技術と電子工学、AIを組み合わせたウェアラブル製品を開発している企業です。公式サイトには、ディスプレイ内蔵スマートグラス「Halliday」のDigiWindow光学技術も自社の技術として掲載されています。VocciはCES 2026で、TWICE、Wareable、Techlicious、HomeCruxの4メディアのアワードに選ばれました。リリースでは「AIコンパニオンとして世界初の指輪型AIスマートデバイス」とうたっています。
健康計測ではなく、録音に振ったスマートリング
Vocciは、睡眠や心拍などの健康計測を主目的とする一般的なスマートリングとは方向性が異なり、音声の記録に機能を絞っています。連続録音時間は最大8時間、集音範囲は最大5m、防塵防水等級はIP67。ボディはチタン製とされています。

操作は、リングのボタンを2回クリックすると録音が始まり、録音中に1回クリックするとその瞬間にマークを付けられる仕組みです。AIボイスレコーダーとして会議の録音はもちろん、家族や友人との日常会話、思いついたことをボイスメモとして録音可能です。

指輪型ではありますが、首からペンダントのように下げる装着方法も想定されています。手元に着けたままギターの弾き語りを録る、といった使い方も例に挙げられています。

MCP対応でChatGPTやClaudeにつなぐ
録音したデータは、文字起こしと要約に加えて、重要な場面や決定事項、次に取るべきアクションを整理する形で構造化するとしています。そのうえでVocciの位置づけを分けているのが、Model Context Protocol(MCP)への対応です。MCPは、大規模言語モデルと外部のデータやサービス、ツールをつなぐためのオープンな通信規格を指します。
Gyges Labsによれば、生成した文字起こしや要約、会議単位のアクションアイテムを、利用者が選んだAIツールへ自動的に統合できるとのことです。対応先として挙げているのはChatGPTとClaude。メールやドキュメント、メモ、タスク、カレンダーといった既存のツールと組み合わせることで、単なる録音デバイスではなく「リアルワールド・コンテキスト・レイヤー」として機能する、という説明です。

録音データをエクスポートせずにAI側から直接参照させる流れは、AIボイスレコーダーの側でもすでに始まっています。録音デバイスを選ぶときの比較軸が、マイク性能や文字起こし精度だけでなく、手持ちのAI環境とどうつながるかにも広がってきた、と言えそうです。
クラウドファンディングは9月下旬から
国内展開はクラウドファンディングから始まります。フォーカルポイントは、数量限定・先着順で最大40%OFFになるとしており、支援価格やリターンの内容はGREEN FUNDING公開時の条件に準じるとしています。開始前の情報は、Vocciの日本語ページでメールアドレスを登録すると受け取れます。

参考までに、Gyges Labsの英語公式サイトではVocci Ringを249ドルで販売しています(米国内向け)。ただし国内価格は公表されておらず、クラウドファンディングの支援価格も未定です。
主なスペック
| 項目 | 内容(仕様) |
|---|---|
| タイプ | 指輪型AIレコーダー(ペンダント装着も可) |
| 素材 | チタン |
| 連続録音時間 | 最大8時間 |
| 集音範囲 | 最大5m |
| 操作 | ボタン2回クリックで録音開始/1回クリックでマーキング |
| 防塵・防水 | IP67 |
| AI連携 | MCP対応(ChatGPT、Claudeなど) |
| 機能 | 文字起こし/要約/重要場面・決定事項の抽出/アクションアイテム整理 |
| セキュリティ | アカウント紐付けの暗号化、GDPR準拠をうたう |
| 国内価格 | 未定(9月下旬にGREEN FUNDINGでクラウドファンディング予定) |
Sources: フォーカルポイント プレスリリース(PR TIMES) / Vocci 日本語公式 / Gyges Labs

