昨年夏、Makuakeでキャンペーンを開始した「SIM CHANGER デルタ」。4枚のSIMを切り替えて利用できるということで話題になりましたが、その「SIM CHANGER デルタ」が予定から遅れること2か月、やっと届いたのでさっそく試してみました。
残念ながら「4回線のSIMを自在に操れ」というキャッチコピーからは程遠い結果となっています。
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4枚のSIMを切り替えるSIM CHANGER デルタ
SIM CHANGER デルタはSIMを挿すということで、一見4枚のSIMが挿せるWiFiルーターのような印象もありますが、実態はかなり違います。
簡単に言うと、デュアルSIMではなく、クアッドSIMにし、そのSIMスロットをスマートフォンの外に出したものです。残念ながらDSDS(ではなくてQSQSっていうのか?)などではなく、使用するSIM(スロット)を都度選んで切り替える必要がありますが、複数毎のSIMを頻繁に差し替えて利用している人には便利に使えそうということで、話題になりました。
パッケージの中身と外観
まずは中身から。本体のほか、充電用のmicroUSBケーブルとマニュアルのみ。あとは、Makuakeで支援したコースによって枚数が異なりますが、ブリッジカードという特殊なSIMカードがあります。
本体の外装はプラスチック製。特に安っぽいという感じはしませんが、高級感もなく、値段なりといったところ。
背面にSIMトレイが4つ。2つがnanoSIM、もう2つがmicroSIM用になっています。このSIMトレイの精度がとても悪く、SIMが抜けなくなることがあるので要注意です(実際、抜けなくなりました。後述)。
本体向かって右側面に電源ボタン。
左側面に充電用のmicroUSBとリセットホールがあります。
ブリッジカードはnanoSIM、microSIMに対応のマルチサイズ。青いのがAndroid用のBRG-A、白いのがiOS用のBRG-Iで、それぞれ別になっています。
使用方法
まず本体にSIMを挿入し、電源ボタンを3秒長押しで電源を入れます。
スマートフォン側にはブリッジカードを挿入し、専用アプリを立ち上げます。このアプリは、使用中、常時起動している必要があるとのことです。
アプリを起動し、ブリッジカードとSIM CHANGER デルタの項目がそれぞれOKになってから、接続したいSIMを挿しているスロットを選びます。スロットの名前が変更できないので、どのスロットに何のSIMを挿しているか覚えておく必要があります。
接続できないという不具合
本来であれば、これで接続完了し、端末側で通信が可能になるのですが、Galaxy S8+、Galaxy S7 edge(docomo版)ではスロットを選んだタイミングでBluetooth接続が切れ、通信することが出来ませんでした。
何度か試したのですが、結局この2機種では一度も接続に成功していません。
Galaxy S6は接続成功
その後、Galaxy S6(docomo版)で試してみたら、無事に接続成功。利用することができました。
なお、初回接続時にはペアリング画面がでます。パスコードは「123456」です。
接続してしばらく(1~2分かかります)すると、アンテナピクトが表示されるので、それからAPNを設定します。マニュアルではアプリ上から設定するような雰囲気になっていますが、普通に端末の設定画面から、使用するSIMに合わせて設定を行います。
スロットの切替後は端末の再起動が必要・・・
SIM CHANGER デルタは4枚のSIMを切り替えられるのが特徴。なので、切替も試してみました。切り替えるには、一度使用中のスロットを選んでブリッジ接続を解除します。その後、使用したいスロットを再度選ぶのですが、最初のスロットとの接続を解除したタイミングで、スマートフォンに挿入しているブリッジカードを見失い、再起動するまで再認識はしてくれませんでした。
これでは、とてもじゃないけど「4回線のSIMを自在に操る」というわけにはいきません。なんか普通にSIMを差し替えたほうが速い気がしてきました・・・。
ちなみにAndroidは上記のような感じですが、Twitterなどを見ていると、iOSのほうは割とすんなり接続や切り替えができているようです。またAndroidでも問題なく利用できている人もいるみたいなので、使用する端末やOSのバージョンなどにも関係していそうです。
SIMが抜けなくなる
さらに追い打ちをかけるように、SIMが抜けなくなりました・・・。
この手の引っかかりに対しては、スロット内部に薄いフィルムなりを入れて引っかからないようにして引き出すという方法があるのですが、それも上手くいかずお手上げ状態。
MAKUAKEでもSIMが抜けないという報告が多いので、それなりの数が発生しているのではないかと思います。「SIMカードのサイズは各メーカーによってバラツキがあり・・・」と説明されていますが、SIMカードの問題じゃなくてSIM CHANGER デルタ、そしてSIMトレイの加工精度の問題ですよね。SIMスロットの2番は本体を振っただけで出てきちゃうし。
サポートに連絡して対応待ち
抜けなくなったSIMはメインのSIMではないので、あまり影響がないのが不幸中の幸い。本来なら分解して取り出すところですが、ヘルプに「手の力でSIMカードトレイが抜けない場合は、無理に抜こうとせず弊社サポート窓口までご連絡ください。」と書いてあるので、サポートに連絡してみました。
サポートに連絡したところでSIMは抜けないと思うのですが、本体ごと送り返して向こうで分解なりをして取り出すのでしょうかね?
そんな感じで、現状では今一つといった印象のSIM CHANGER デルタ。今後のバージョンアップなどですんなり切り替えができるようになってほしいものです。
ところで、ブリッジカードは市販されるのかな?iOS用のカードを追加したい・・・。