NTTが、VRグラスや3Dグラスを装着せずにバーチャルキャラクターが鏡から飛び出して見える超鏡空中像表示システムを開発したと発表しました。2024年7月28日から開催される世界最大のCG国際コンベンションSIGGRAPH2024 Emerging Technologiesで展示される予定とのことです。
ハーフミラーの裏にディスプレイを配置し、鏡の中に情報を表示するミラーディスプレイは以前からあります。また、ディスプレイの存在を感じさせず、映像を空間中に結像させる技術もバーチャルキャラクターのライブなどで活用されています。
しかし、これらの技術では、デジタル情報を表示できるのは鏡の中、あるいは鏡の外のいずれからに限定されてしまうことになります。NTTが開発したのは、この鏡面という境界を取り除き、鏡の中と外をバーチャルキャラクターが行き来できるというもの。
仕組みとしては、図のようにハーフミラーを設置し、その裏にあるディスプレイの位置を調整することで、鏡の中に結像したり、鏡の外に結像したりできるようになります。空間上の手の位置をセンサーで取得することで、空中像を操作することも可能とのことです。
やや大掛かりな装置が必要なので、一般家庭向きではありませんが、展示会などのイベントでは新しい手法として可能性がありそうです。
