
翻訳イヤホンを展開するTimekettle(タイムケトル)は2026年10月8日、AI通訳イヤホン「W4 Plus」の先行予約販売を応援購入サービス「Makuake」で開始しました。一般販売予定価格は6万7999円(税込)。Makuakeでは、公開から24時間限定の4万7599円(税込、30%引き)をはじめとするリターンを用意しています。プロジェクト期間は12月7日21時59分まで、配送は2027年1月末までの予定で、一般販売は2027年2月初旬を予定しています。カラーはSpace Blackです。
W4 Plusは、Timekettleが国内でも販売しているセミインイヤー型の翻訳イヤホン「W4」(公式ストア価格4万1600円、税込)とハードウェアを共通とし、そこに各種AI機能を加えたモデルです。W4は、W4 Plusの一般販売に合わせて販売を終了する予定とのこと。なお、2024年11月から2025年1月にかけてMakuakeで先行販売した「W4 Pro」はオープンイヤー型で、W4/W4 Plusとは系統の異なる製品です。
AIイヤホンというと、「viaim OpenNote」のようなイヤホン型のAIボイスレコーダーをイメージしますが、W4 PlusはあくまでもAI通訳イヤホン。議事録作成などの機能はなく、翻訳・通訳に特化しています。

10月7日に開かれたメディア体験会では、Timekettleの日本事業パートナーを務める山内氏が製品を紹介しました。従来の「翻訳イヤホン」ではなく「AI通訳イヤホン」と呼ぶ理由として山内氏が挙げたのは、対面の通訳に加えて電話やWeb会議の通訳、会議の記録までを1台で担える点です。海外とのビジネスを進めるための道具として打ち出したいとしています。

対面から通話・動画まで、4つの通訳モード
W4 Plusは、スマートフォンまたはタブレットの専用アプリ「Timekettle」と組み合わせて使います。通訳モードは「1対1通訳」「切替通訳」「通話・Web会議の通訳」「音声・動画翻訳」の4つです。

1対1通訳は、イヤホンを片耳ずつ分け合って話すモードです。Timekettleが2017年に最初の製品を出したときから続けている使い方で、充電ケースはマグネットで2つに分かれ、相手にケースごと手渡せる構造になっています。双方が話している最中でも並行して認識・翻訳する双方向同時通訳に対応しています。


ボタンを押して話し、離して訳を聞く従来型の翻訳機は、トイレの場所を尋ねるような一言二言のやりとりには向くものの、10分、20分と続く打ち合わせではボタン操作が会話の壁になると説明していました。
初対面の相手にいきなりイヤホンを渡しにくい場面向けに用意されているのが切替通訳です。イヤホンは自分だけが着け、相手の発言はスマートフォンのマイクで拾って自分のイヤホンに、自分の発言の翻訳はスマートフォンのスピーカーから流します。アプリ上の「聞く」「話す」ボタンで切り替えて使います。
通話・Web会議の通訳では、LINEやWeChat、Zoom、Google Meetなど、一般的な通話アプリやWeb会議サービスの相手とのやりとりを双方向に通訳します。相手側に専用機器やアプリは不要です。相手にはまず話し手の元の声が届き、翻訳音声の準備ができた時点で元の声の音量が下がって訳の音声に切り替わる仕組みとのこと。音声・動画翻訳は、スマートフォンやタブレットで再生しているYouTubeやポッドキャストなど外国語のコンテンツを、フローティング表示の字幕で翻訳するモードです。
なお、翻訳機能はいずれもPCには対応していません。PCでWeb会議に参加する場合は通訳の対象外になる点には注意が必要です。

骨声紋センサーで装着者の声を拾う
翻訳機について最も多く聞かれるのは翻訳エンジンや翻訳精度だとしたうえで、話した内容を正しく認識できなければ、エンジンにかけても翻訳はおかしくなると述べ、Timekettleが最も重視しているのは音声認識だと語りました。
W4 Plusは集音に、骨声紋センサー1基とマイク2基を使います。骨声紋センサーは、話したときに頭蓋骨の周辺へ伝わる振動を検知するもので、骨伝導マイクに近い仕組みです。空気中を伝わる周囲の音の影響を受けにくく、これに新搭載のノイズ低減アルゴリズム「VoiceFocus」を組み合わせて装着者の声を捉えるとしています。デモの合間に山内氏は、骨の振動で集音するためイヤホンを外すと声はあまり拾われず、そのぶん騒がしい場所でも周囲の声が混ざりにくいと補足していました。
同社の社内試験では、中国語約1000文字を使い、オフィス環境(48〜52dB)で平均93.03%、カフェ環境(68〜75dB)で平均92.60%の音声認識精度だったとのことです。

専門分野、文脈記憶、同時要約などのAI翻訳機能
翻訳は、Timekettle独自のAI翻訳システム「Babel OS 3.0」が担います。音声認識、文脈の理解、言語に合った翻訳エンジンの選択、訳文の出力までを一貫して処理する仕組みです。対応言語はオンラインで52言語・106アクセント、オフラインで13組の言語ペア(2026年10月7日時点)。日本語のオフライン翻訳は英語・中国語との組み合わせに対応しており、利用するには事前に言語パックのダウンロードが必要です。対応言語は今後のアップデートで追加する予定としています。
W4 Plusのいちばんの差別点として山内氏が挙げたのが、4つのAI翻訳機能です。
- ネイティブ表現:直訳調を抑え、文脈に合った自然な表現に整える
- 専門分野:業界の専門用語を踏まえて認識精度を高める。W4 Plusで初めて搭載された機能で、現在はIT、製造、環境・エネルギー、医療・バイオの4分野に対応し、今後拡充予定
- 文脈記憶:会話内の名前や前後の関係を保ち、訳文に一貫性を持たせる
- 同時要約:会話中に要点を抽出し、時刻ごとに見出しと説明文でまとめる
アプリでは、翻訳モデルを速度重視の「高速」と精度重視の「高精度」から選ぶこともできます。会話の終了後は、要点とは別にAI議事録を生成します。会話の履歴には原文と訳文、録音が残り、テキストや音声を書き出して共有できます。

会話データの扱いについては、オンライン通訳の処理にサーバーを使うものの、Timekettleのサーバーには保存しない設計とのことです。会話テキストはスマートフォンやタブレットのアプリ内に保存され、アプリが収集するデータは通信時・保存時ともに暗号化しているとしています。記録が端末内にしか残らないため、アプリを削除したり機種変更したりすると、過去の履歴は引き継がれません。
このほか、AIと会話しながら語学を練習できる「AI Lab」のAI言語チューター機能も備えています。対応言語は英語・中国語・スペイン語の3つです。こちらは会話内容をサーバーに保存する仕組みのため、利用時に同意を求める画面が表示されるとのことです。

AI機能込みの買い切り、Makuakeは1台4万7599円から
同時要約やAI議事録といった機能を月額課金で提供する製品が増えていますが、日本で展開するW4 Plusは、AI機能を含む全機能をサービスが継続する限り、月額・年額0円で利用できます。
Makuakeのリターンは、1台から10台セットまで用意されています。1台のリターンは次のとおりです。
| リターン | 価格(税込) | 割引率 | 数量・期間 |
|---|---|---|---|
| 24時間限定 | 4万7599円 | 30% | 10月9日10時59分まで・数量制限なし |
| 超超早割 | 4万8999円 | 27% | 100セット限定 |
| 超早割 | 5万1500円 | 24% | 200セット限定 |
| 早割 | 5万3999円 | 20% | 300セット限定 |
| Makuake限定割 | 5万7799円 | 15% | 数量制限なし |
※割引率は一般販売予定価格6万7999円(税込)との比較
主なスペック
| 項目 | 内容(仕様) |
|---|---|
| 製品名 | W4 Plus |
| 形状 | セミインイヤー型(装着安定用アクセサリー同梱) |
| 集音方式 | 骨声紋センサー+デュアルマイク |
| ノイズ低減 | VoiceFocusアルゴリズム |
| 対応言語(オンライン) | 52言語・106アクセント(2026年10月8日時点) |
| 対応言語(オフライン) | 13組の言語ペア(2026年10月8日時点) |
| 連続通訳時間 | 3時間以上/充電ケース併用で最大12時間 |
| 重量 | イヤホン約5.7g(片耳)/充電ケース約116.5g(イヤホン込み) |
| 対応OS | Android 10以降/iOS 15.0以降(翻訳機能はPC非対応) |
| カラー | Space Black |
| 一般販売予定価格 | 6万7999円(税込) |
| Makuake価格 | 4万7599円(税込)から |
| お届け予定 | 2027年1月末まで |

