
ここ数年、メカニカルキーボードや自作キーボードなどの人気が高まっており、キーキャップを自分好みにカスタマイズする人も増えています。
キーボードのカスタマイズとして手っ取り早いキーキャップの交換。先日開催されたキーボードイベント「キーボードマーケットトーキョー2025」でも、レジンや廃材を使ったもの、キャラクターを模したものなど、さまざまなオリジナルキーキャップが販売されていました。
そんなキーキャップですが、フルメタル製のキーキャップ「Awekeys(オーキーズ)」がCAMPFIREで予約販売を実施しています。価格はチタンブラックが4万4820円、サテンゴールドが6万2820円から。それぞれ無刻印バージョンも選択可能です。期間は4月8日までで、7月上旬に発送の予定。
なお、Awekeysは、2024年にMakuakeでも販売が行われていました。今回のCAMPFIREは、その再販となります(同じものです)。
今回、このAwekeysのチタンブラックをレビュー用に提供いただいたので、紹介していきます。
フルメタル製のキーキャップ
セット内容は、US配列104キーのフルセットに、ShiftやAlt、Enterのサイズ違いなど含めて115キー。ISO配列のEntertキーも含まれるので、日本語配列への対応も一部可能ですが、対応するスペースキーがないので、そこは妥協が必要です。また、刻印自体はUS配列のみとなっています。どうしても日本語配列化したい人は、無刻印を選んだほうがいいかもしれません。

キーキャップの素材はリサイクル素材のキュプロニッケルで、チタンブラックはチタンメッキ、サテンゴールドは18金メッキとなっています。文字はレーザー刻印とのことで、簡単に消えてしまうことはなさそうです。
チタンブラックの表面は吸い付くような手触りで、ぎらついた光沢はなく、ややマットな仕上がりです。金属特有のひんやり感も心地よく感じます。




キーキャップの重量感
Awekeysはフルメタル製キーキャップということで、当然ながら重いです。例えば、Keychron K8に付属していたABS製キーキャップ(ESCキー)の重さは1.2gですが、AwekeysのESCキーは7.2gで5gも重いです。


ちなみに、サイズ(高さ)が小さいXキーは6.1gでした。

単純計算ですべてのキーが5g増量すると、テンキーレスの75%キーボード(87キー)の場合は435gもキーボードの重量がアップします。メカニカルキーボードを持ち歩く人は少ないと思いますが、モバイル用途はあきらめたほうがいいかもしれません。
コツコツとした重厚な打鍵感
キーキャップを交換する効果ですが、見た目と手触りが良くなるという以外に、打鍵感が明らかに変わります。

具体的には、コツコツという底打ち感が強くなり、それに伴い打鍵音も大きくなります。クリッキーな軸が好きな人は気持ちよさがアップするかもしれません。逆に、静音のリニア軸を使っている人には静音性が損なわれるのが気になるかもしれません。
もう一つ、キー荷重が軽くなった気がします。おそらくですが、キーキャップが重くなった(5gアップ)分、力をかけなくても作動点に達しやすくなるからではないかと思います。
ただ良いことばかりではなく、私のキーボード(Keychron K8、赤軸)ではスペースキーの打鍵感が悪くなりました。これは、スペースバーが重く、赤軸(キー荷重45gf)が負けてしまっているからではと思っています。

重さのためスペースバーが若干沈み、軽く触れただけで入力されてしまいます。ただし、これは赤軸の場合であり、軸が重い青軸や茶軸では問題ない、あるいはキーボードによっても気にならないかもしれません。

微調整が必要
取り付けの軸もフルメタルということで、キーキャップによっては微妙に変形していたり、軸の切り込みが広すぎたり狭すぎたりすることもあります。広すぎるとキーキャップがすかすかですぐに外れてしまい、狭すぎるときちんと嵌らないということも。
このため、Awekeysのキーキャップには調整用のツールが付属しています。それ下記。キーキャップの取り外し用ツールも兼ねています。





この微調整、慣れないと加減が難しいですが、慣れてしまうとサクサクと行えます。ちなみに私は半分くらいのキーで軸の切り込みを狭めました。
見た目と打鍵感にこだわる方へ
フルメタルのシックな見た目と、ひんやりとした手触り。そして重厚な打鍵感は所有欲を満たすだけでなく、使い始めると癖になりそうです。また、先にも書きましたが、リニアな静音軸よりも、クリッキーやタクタイルの重めの軸で使ったほうが打鍵感はいいのではと思います。
メカニカルキーボードがもう1つ買えてしまう価格ではありますが、間違いなく満足感は高いと思います。個人的には、これのロープロファイル版、あるいはDSAプロファイル版を作って欲しいところです。