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Ryzen 9にRTX 40シリーズ搭載。「ROG Flow X13 GV302」レビュー

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ASUSが3月に発表した、ROGシリーズのゲーミングノート。そのうちの1つ、2-in-1デタッチャブルな「ROG Flow Z13(GZ301)」は以前に紹介しましたが、今度は5月1日に発売されたばかりのフリップスタイルな「ROG Flow X13(GV302)」をお借りしたので、こちらもレビューしていきたいと思います。

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Ryzen 9 7940HSにRTX40シリーズ搭載のゲーミングPC

ROG Flow X13(GV302)は、ディスプレイを背面に回して使用できるフリップスタイルのノートPC。CPUにはAMD Ryzen 9 7940HSを搭載。かつ、ディスクリートGPUとしてNVIDIA RTX 4070/4060/4050 Laptopを搭載します。今回試用したのはRTX 4060 Laptopの「GV302XV」です。RAMは16GB。なお、最上位のRTX 4070 Laptop搭載モデルのみ、RAMが32GBとなっています。

▲キーボードをスタンドにするスタンドスタイル。このスタイルでもゲームはできますが、排気が自分の方にくるので注意

▲テントスタイル。コントローラーを使ってゲームをするなら、このスタイルがいいかも

▲もちろんタブレットスタイルでも利用可能

ディスプレイは、ROG Flow Z13と同じく13.4型(2560×1600ピクセル)のTFT液晶を搭載。リフレッシュレートは最大165Hz。明るさは最大500Nits、DCI-P3 100%の広色域をサポートし、Dolby Visionにも対応しています。

ディスプレイ上部には207万画素のWebカメラを搭載。IR対応でWindows Helloでの顔認証が可能です。

メカメカしい雰囲気のROG Flow Z13とは違い、ROG Flow X13の天板は「グラデーションウェーブデザイン」という意匠が採用されています。手触りもよく気持ちがいいです。

▲背面は落ち着いたグラデーションウェーブデザイン。手触りがいいです

なお、ASUSのフリップスタイルノートPCのでは、ディスプレイを開くとキーボードが持ち上がる「リフトアップヒンジ」を採用しているものもありますが、ROG Flow X13はリフトアップではありません。これは排気口がヒンジ側にあるので、リフトアップヒンジだと排気の妨げになるからかもしれません。

▲360度回転するヒンジは、前モデルよりも小型化しているとのこと

キーボードは、キーピッチが実測で約19mmと広く、打鍵感は良好。キーストロークは1.7mmが確保されています。ゲーミングらしくN-Keyロールオーバーにも対応しています。左上にボリューム・マイク、CPUやGPUなどの設定を行う専用アプリ「Armoury Crate」の起動キーが用意されています。

▲国内モデルは日本語キーボードのみ。US配列も選ばせて欲しい

インターフェースは向かって右側面にUSB 3.2(Type-A/Gen2)、USB 4.0(Type-C/Gen 2)。左側にXG Mobile接続用のコネクタとUSB 3.2 Gen 2(Type-C)、microSDカードスロット、HDMI、HDMI、3.5mmコンボジャックがあります。

▲本体右側。左から電源ボタン、USB-A、USB-C

▲左側面。左からXG Mobile用コネクタ、microSDカードスロット、HDMI、3.5mmジャック

▲XG Mobile用のコネクタはこのようにゴムの蓋が付いています

ROG Flowシリーズなので、外付けGPUのXG Mobileに対応。2023年モデルのROG XG Mobile GC33Yは、RTX 4090 Laptopを搭載しています。

▲XG Mobile。表面デザインはROG Flow X13に近い印象

本体デザイン的には、ROG Flow Z13よりも、X13のほうに寄せているようです。

ベンチマークで性能をチェック

ここからはベンチマーク結果を確認してみましょう。ROG Flow X13は、付属のアプリ「Armoury Crate」でCPUやGPUの処理性能、ファンの速度などを設定できるのですが、基本的に以下のベンチマークではデフォルトのパフォーマンス設定で行っています。

▲CINEBENCH中のArmoury Crate。CPU温度は90度を超えていました

まずCINEBENCH R23ですが、マルチコアで「13707pts」、シングルコアで「1526pts」。Core i9-13900HのROG Flow Z13よりも若干低めです。

▲CINEBENCH R23

続いてPCの総合的な能力を測るPCMark 10ですが、トータルスコアは7000超えの「7168」。こちらはROG Flow Z13の「7078」とほぼ同等。ゲーミングだけではなく、日常的なオフィスユースでも問題なく使えるはずです。

▲PCMark 10。なお、GPUを「スタンダード」モードで計測しているので、すべてのグラフィック作業でRTX4060が使われているわけではありません。上記の結果では、Photo EditingにはRadeon 780M Graphicsが使われていました

PCMark 10ではもう一つ、GPUモードを「エコモード」にし、ディスクリートGPU(RTX 4060)を使わず、Ryzen 9 7940HSのRadeon 780M Graphicsでも測定してみました。

トータルスコアは「6732」と若干落ち込みはしたものの、大きな差はありませんでした。ROG Flow Z13では、Iris Xe Graphicsを使った場合で「5850」と大き下がったのに比べると大きな違いです。

▲RTX 4060を使わず、Radeon 780M Graphicsを使った場合のスコア

グラフィック性能を測る3DMarkについては、ROG Flow X13単体(RTX 4060)でも十分な性能ですが、XG Mobile(RTX 4090)を接続すると、2倍近いスコアになります。

下記のグラフで、半透過にしているのはROG Flow Z13のスコア。RTX 4060やXG Mobile(RTX 4090)を使う場合は殆ど差がありませんが、ディスクリートGPUを使わない場合には、やはりRadeonが強いです。

▲3DMarkのスコア

続いてベンチマークとしては負荷が高めなFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークの結果です。設定としては解像度1920×1080のフルスクリーン。軽量品質、標準品質、高品質をROG Flow X13単体の状態とXG Mobileを接続した状態、そしてRadeon 780M Graphicsの状態で計測してみました。

こちらも、ROG Flow Z13のスコアを半透過で表示しています。

▲FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク。

ROG Flox X13単体(RTX 4060)の場合でも、高品質では「6883(快適)」。標準品質「9464(とても快適)」、軽量品質「11843(とても快適)」で問題なく重いゲームもプレイできそうです。そしてXG Mobileを接続すると高品質でも「13658(非常に快適)」という結果に。また、Radeon 780M Graphicsだけの場合でも、軽量品質では「4232(普通)」となりました。

試しに、Radeon 780M Graphicsのみの状態で解像度を1280×720に落として軽量品質でテストしたところ「7127(快適)」という結果になりました。

バッテリーの消費を抑えるために、出先ではRTX 4060を使わないという場合でも、問題なくゲームがプレイできそうです。

▲Radeon 780M Graphicsでも解像度を落とせばAAAタイトルを遊べそう

発熱は、ベンチマーク直後はキーボード面もほんのり温かくなります。排気口のあるヒンジ側中央は、最大で50℃を超えており、手で触れると熱いと感じるレベルです。

▲キーボード上部の発熱が高め

日常利用ならバッテリー持ちもまずまず

最後にバッテリー持ちの確認です。公称では約10.7時間(JEITAバッテリー動作時間測定法(Ver2.0))とのことですが、PCMark 10のバッテリーテストでは「Gaming」で1時間20分、「Modern Office」で6時間25分という結果でした。

これだけ持つのであれば、外出先でも問題なく利用できそうです。

▲PCMark10のバッテリーベンチ「Gaming」では1時間20分

▲「Modern Office」では6時間25分

ゲームも仕事もこなせるハイスペックなノートPC

ROG Flow Z13と同じく、ゲームだけではなく普段使いのPCとしても利用できるハイスペックなノートPCです。個人的にはROG Flow Z13よりも、こちらのROG Flow X13のほうが好みです。

とはいえ、ハイスペックなだけにお値段も相応に高め。最上位のRTX 4070/32GBモデルが34万9800円、今回試したRTX 4060モデルは31万9800円。RTX 4050モデルは30万9800円。なお、ディスクリートGPU非搭載のモデルもあり、そちらは19万9800円。もし、XG Mobileでの運用を前提にするのであれば、dGPU非搭載モデルで十分でしょう。単体でも十分にゲームもプレイ可能です。

ガジェットなど好きなことをブログやWEBメディアなどに書いて生きています。ライター仕事は常に募集中

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