夏のイヤホンで耳が高温多湿に。世代で異なる「耳トラブル」3つの型 ─ NTTソノリティ調査

当ブログの一部のリンクはアフィリエイトリンクです。これらのリンクから商品を購入された場合、当サイトは一定の報酬を得ることがあります。

NTTソノリティは2026年6月17日、音響ブランド「nwm(ヌーム)」として実施した「夏のイヤホン使用と耳トラブルに関する実態調査2026」の結果を公表しました。あわせて同日、耳鼻咽喉科医を招いたラウンドテーブル「“耳の温暖化”による耳トラブルに関するラウンドテーブル ―世代別リスクの整理と対策―」を開催しています。

調査は、イヤホンを保有し日常的に使う全国の男女639名(本調査)を対象に、2026年5月22日から31日にかけてインターネットで実施したものです。事前調査は8663サンプルが対象とのことです。

「耳の温暖化」とは何か

今回のキーワードは「耳の温暖化」です。NTTソノリティの説明によると、気象庁が2026年4月に最高気温40℃以上の日を「酷暑日」と新たに定義するなど猛暑が深刻化するなか、イヤホンやヘッドホンで耳をふさいで長時間装着することで、耳の中が高温多湿になる状態を指しています。これが、菌の増殖(耳カビ・外耳炎)と、蒸れ・かゆみ・疲れといった不快感の増加という2つのリスクにつながるという整理です。

なお気象庁の「酷暑日」については、2026年4月17日に発表されています(日本気象協会のニュース)。

約6割が不快感、一方で「耳ケア」は盲点

調査では、夏のイヤホン・ヘッドホン着用時に汗や蒸れによる不快を「感じたことがある」と答えた人が59.4%にのぼりました。具体的な症状は「耳のかゆみ・ムズムズ感」45.4%、「ムレ・蒸れ感」44.5%が上位です。

ただ、対処は自己流が中心とのことです。不快や違和感があっても放置した経験がある人は57.7%で、対処法は「綿棒・耳かきで掃除」29.7%が最多。「すぐに耳鼻科・医療機関を受診」は9.1%にとどまりました。

背景には、耳がケアの対象から外れている実態があるようです。近年の暑さで身体の負担が増えたと感じる人は92.5%に達する一方、夏の暑さ・湿気対策で意識してケアする部位として「耳」を挙げた人は14.9%で最下位でした。高温多湿で発症リスクが高まる「耳カビ(外耳道真菌症)」を正しく知る人も13.8%にとどまっています。

世代で異なる「耳トラブルの質」

調査では、世代によってリスクの性質が異なる点も整理されました。ラウンドテーブルに登壇した慶友銀座クリニック理事長の大場俊彦医師の解説とあわせ、3つの型として示されています。

世代リスクの型主な特徴
Z世代(15〜24歳)増殖タイプ約2人に1人が毎日使用。長時間つけっぱなし53.7%、手入れしない26.8%など無防備な使い方が最多。皮脂が多く菌が増えやすい
働き世代(25〜49歳)慢性化タイプ夏の不快感を感じる人が72.1%で世代最多。テレワークで外せず酷使する一方、放置経験も68.4%と最多
ヤングシニア世代(50〜69歳)回復困難タイプ「耳カビ」認知が3.3%と極端に低い。不調が出ても「何もしない」37.9%。加齢で回復に時間がかかりやすい

大場医師は、外耳炎のかゆみを直接抑える薬はなく、抗生物質は細菌性には有効でもかゆみ自体には作用せず、ステロイドは炎症を抑える一方で真菌(カビ)が増えるリスクもあると説明。だからこそ予防が大事だとしています。

サーモグラフィ実証では「最大3倍」の差

NTTソノリティは、イヤホン・ヘッドホンの形状の違いによる耳まわりの温度変化を、サーモグラフィで比較した実証結果も公開しました。外気温25℃の屋外で約1時間装着した後、耳介・外耳道周辺の温度を計測したものです。

比較密閉・カナル型(他社)オープンイヤー型(nwm)
ヘッドホン+1.8℃+0.6℃(nwm ONE)
完全ワイヤレス+0.9℃+0.2℃(nwm DOTS)

※温度変化には個人差や測定条件の影響があるとのことです。

ヘッドホンでは上昇幅に約3倍の差がついた計算です。装着部の通気が確保されることで、耳の温度上昇を抑えられると見ています。

対策と製品の位置づけ

ラウンドテーブルでは、耳の温暖化への対策として、耳の中を触らない・擦らない、耳かきは月1〜2回まで、耳が濡れたままイヤホンを着けない、1時間に10分は耳を休ませる、イヤホンは週1回ケアする、といった日常の工夫が挙げられました。そのうえで、耳をふさがないオープンイヤー型を選ぶことも選択肢として示されています。

NTTソノリティは、対応する製品として耳をふさがない「耳スピ」シリーズ(nwm ONE、nwm DOTS、nwm WIRED、nwm GO)を展開。加えて、聞こえの変化を感じ始めた層に向けて、耳をふさがないオープンイヤー型集音器「cocoe Ear(ココエイヤー)」も紹介しました。なお実証で使われた製品も含め、効果には個人差があり、症状がある場合は耳鼻咽喉科への相談が推奨されています。

特設ページ「夏の新習慣、耳スピ」も公開されています。 https://nwm.global/pages/ss2026

オープンイヤー型は便利な一方、密閉型に比べて低音の量感や遮音性では構造的に不利になりやすい面もあります。どちらが合うかは使い方次第ですが、夏場の長時間使用で耳の不快を感じている人にとって、形状を見直すきっかけにはなりそうです。

タイトルとURLをコピーしました