Nothing Phone (4a)とPhone (4a) Proを比較レビュー。違いはどこにある?

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Nothingが新たに投入したPhone (4a)とPhone (4a) Pro。(4a)Proは一足早く発売されていますが、(4a)は5月8日発売です。価格は(4a)が5万8800円から、(4a)Proが7万9800円から。

同じ「(4a)」を冠した兄弟機ですが、詳しく見ていくと共通点も多いながら、かなり異なるキャラクターを持っていることが分かります。Proに至ってはNothing史上最薄・最大ディスプレイを実現するなど、無印の上位版という枠を超えた進化を遂げています。

今回、実機をお借りしたので、「(4a)と(4a) Proで何が違うのか」という点に絞ってみていきたいと思います。

デザイン:シースルー継承か、メタルユニボディか

最も分かりやすい違いは筐体です。Phone (4a)はNothingらしいシースルーデザインを継承し、3眼カメラをアルミニウム製パーツに収めた背面デザインを採用しています。厚さは8.55mm、重量204.5g、防塵防水性能はIP64です。

一方Phone (4a) Proは、航空機グレードのアルミニウムを用いたメタルユニボディに刷新されました。厚さはわずか7.95mmと、Nothing史上最薄を実現しています。シースルー要素はカメラ周辺に残しつつ、本体全体は質感重視の方向へ。防塵防水性能もIP65に強化されています。

デザインは好みが分かれると思いますが、これまでのNothingスマートフォンが気に入っていたのなら、(4a)Proのデザインには違和感を覚えるかもしれません(私は覚えました)。

項目Phone (4a)Phone (4a) Pro
筐体前後ともCorning Gorilla Glass 7i採用のシースルーデザイン航空機グレードのアルミ製メタルユニボディ
サイズ163.95×77.57×8.55mm163.66×76.62×7.95mm(Nothing史上最薄)
重量204.5g210g
防塵防水IP64IP65

数値で見ると、Proのほうが高さで0.29mm、幅で0.95mm小さく、厚さも0.6mm薄くなっています。一方で重量はProが5.5g重く、これはメタルユニボディ採用による違いと考えられます。とはいえ、サイズと重さを含めて、手に持ったときには違いはほとんど感じません。

ディスプレイ:スペック上は強化、ただし体感差はわずか

ディスプレイは両機ともフレキシブルAMOLEDで、解像度はいずれも1.5K、440ppiです。サイズは(4a)が6.78インチ、Proが6.83インチでProがわずかに大型化。前面ガラスは両機ともCorning Gorilla Glass 7iです。

▲左が(4a)、右が(4a) Pro
項目Phone (4a)Phone (4a) Pro
サイズ6.78インチAMOLED6.83インチAMOLED(Nothing最大)
解像度1.5K (1224×2720)(440ppi)1.5K (1260×2800)(440ppi)
リフレッシュレート30〜120Hz30〜144Hz
輝度ピーク輝度 : 4500ニト
屋外輝度 : 1600ニト
通常輝度 : 800ニト
ピーク輝度 : 5000ニト
屋外輝度 : 1600ニト
通常輝度 : 800ニト
タッチサンプリングレート2500Hz2500Hz

差が出るのはリフレッシュレートと輝度で、(4a)が30〜120Hz・最大4500ニトに対し、Proは30〜144Hz・最大5000ニトとなっています。ただ、この差を実感できるかと言われると、私にはわかりませんでした。

プロセッサとAI処理:「7s」と「7」の違い

ここまではデザインやディスプレイといった「外側」の違いを見てきましたが、内部に進むと差はぐっと明確になります。SoCは(4a)がSnapdragon 7s Gen 4、Proが7 Gen 4を搭載します。型番末尾の「s」の有無で位置づけが異なり、ProはPhone (3a)比でCPU 27%・GPU 30%・AI性能65%向上とのことです。

▲CPU-Zの表示。左が(4a)、右が(4a) Pro。(4a)は「Snapdragon 7s Gen 3」となっていますが、本記事では公式資料に合わせて7s Gen 4として扱っています

もう少し詳しく見ると、7s Gen 4は「Cortex-A720×1(プライムコア:高性能)+ Cortex-A720×3(パフォーマンスコア:中間)+ Cortex-A520×4(効率コア:省電力)」と効率コアを多めに配置しており、日常使用での電力効率を重視した構成です。一方の7 Gen 4は「1 + 4 + 3」と中間のパフォーマンスコアを多めに取り、マルチスレッド性能を稼ぐ設計になっています。プライムコアのクロックも7 Gen 4のほうが100MHz高い2.8GHzに設定されています。

項目Phone (4a)Phone (4a) Pro
プロセッサSnapdragon 7s Gen 4Snapdragon 7 Gen 4
プロセス4nm4nm
プライムコアCortex-A720 / 2.7GHzCortex-A720 / 2.8GHz
パフォーマンスコアCortex-A720 / 2.4GHz × 3Cortex-A720 / 2.4GHz × 4
効率コアCortex-A520 / 1.8GHz × 4Cortex-A520 / 1.84GHz × 3
GPUAdreno 810Adreno 722
RAM8GB(LPDDR4X)12GB(LPDDR5X)

また、AnTuTu総合スコアではPhone (4a) Proが約141万点、Phone (4a)が約114万点で、差は約23%。とくにGPU性能はProが約69%高く、3Dゲームや画像生成AIなどグラフィック負荷の高い用途では体感差が出やすいと言えそうです。

▲AnTuTuの結果。左が(4a)、右が(4a)Pro

グラフィック性能を測る3DMark Wild Lifeを試してみたところ、(4a)が「4158」、(4a)Proが「7486」と、こちらでは約80%の差が付いています。

▲Wild Lifeの結果。左が(4a)、右が(4a)Pro

RAMも(4a)の8GB(RAMブースターで最大20GB相当)に対し、Proは12GB(同じく最大20GB相当)と差がつきます。ストレージは(4a)が128GB/256GB、Proが256GBのみ。Essential AIをローカルで動かす場面が増えることを考えると、12GB RAMのアドバンテージは地味に効いてきます。

なお、両モデルで『原神』をプレイしてみましたが、私にはあまり差は感じませんでした。原神を日ごろからプレイしている人なら、戦闘の快適さなどで差を感じるのかもしれません。デフォルトの画質設定は、どちらも「中」でした。

カメラ:ハードは似ているが、最大ズームは2倍差

搭載するSoCや画像処理の違いが、比較的見えやすいのがカメラです。

スペック表を並べると次のようになります。

項目Phone (4a)Phone (4a) Pro
メイン50MP Samsung GN9(1/1.57型・OIS)50MP Sony LYT-700C(1/1.56型・OIS)
望遠50MP JN5 ペリスコープ50MP JN5 ペリスコープ
光学/ロスレス3.5倍/7倍3.5倍/7倍
最大ズーム70倍140倍
超広角8MP Sony IMX3558MP Sony IMX355
フロント32MP Samsung KD132MP Samsung KD1
画像処理TrueLens Engine 4/Ultra XDRTrueLens Engine 4/Ultra XDR

注目したいのは望遠で、ペリスコープのハード自体は両機共通ながら、最大ズームは70倍と140倍で2倍の差がついています。先述のとおり、Snapdragon 7 Gen 4のISPにはAIによるオートフォーカスやリアルタイム超解像処理が統合されており、強化されたNPUと組み合わさることで、デジタルズーム領域でも破綻を抑えられているわけです。同じペリスコープハードでも、AI処理が違うとここまで差が出るというのは興味深いポイントです。実際、(4a) Proはオートフォーカスが(4a)比で20%高速化、AIノイズリダクションも最大1秒短縮されているとのこと。なお、ロスレスズームはどちらも7倍までで、それより先はデジタルズーム領域です。

メインセンサーはSamsung GN9からSony LYT-700Cへと、ベンダーごと変更されています。

以下、(4a)と(4a) Proで撮った写真を並べてみました。左が(4a)、右が(4a) Proです。なお、(4a) Proでは、20倍以上でAI補正が入るようです。

▲0.6倍(超広角) 15mm相当 どちらも2464×3280ピクセル
▲1倍(広角) 24mm相当 (4a)は3072×4080ピクセル、(4a) Proは3072×4096ピクセルでした
▲2倍(広角) 48mm相当
▲3.5倍(望遠) 80mm相当 どちらも3072×4096ピクセル
▲7倍(望遠) 160mm相当
▲70倍(望遠デジタルズーム) 1600mm相当 (4a) Proは厳密には1607mm。ピンチで正確に70倍に合わせるのが難しかったです

写真の良し悪しについては好みの問題が大きいと思いますが、メインカメラ(広角カメラ)については、(4a) Proのほうが彩度が高くパリッとした印象があります。

▲1倍(広角)24mm相当
▲140倍(望遠・デジタルズーム)3200mm相当 これはどちらも(4a) Proで撮影したもの。左はAI補正あり(標準)、右はAI補正を切ったもの
▲(4a)と(4a) Proのカメラアプリの画面。(4a) Proでは20倍以上で「AI」のアイコンが表示されます。これをタップしてオフにすることでAI補正なしの写真も撮影可能です

Glyph:「バー」から「マトリックス」へ

Nothingの特徴ともいえるGlyph Interfaceも両機種で異なっています。 (4a)は63個のミニLEDで構成されるGlyphバーを継承し、輝度3500ニトで従来比40%向上しました。録画インジケーターやタイマー、ライブアップデート通知に対応します。

対するProは、137個のミニLEDで構成される「Glyphマトリックス」を搭載。Phone (3)比でサイズが57%拡大、明るさは2倍になりました。Glyphで遊びたいユーザーにとっては、Proが選択肢になるでしょう。

共通点と、選び方のまとめ

両機の共通点も整理しておきます。バッテリーはともに5080mAh、50W急速充電で22分で50%・64分で100%に到達します。1200サイクル後も90%の容量を維持する点も同じです。OSはNothing OS 4.1(Android 16ベース)、OSアップデート3年・セキュリティパッチ6年保証も共通です。Essential KeyとEssential Space、Essential Searchといった独自AI機能も両機に搭載されます。

選び方としては、シースルーデザインを継承したNothingらしさやコスパ重視で日常スナップが中心の人にはPhone (4a)が向きます。一方、薄型メタルボディの質感を求める人、140倍ズームやSonyセンサーで写真を本気で撮りたい人、スマホゲームをがっつりプレイする人、Glyphマトリックスで遊びたい人にはPhone (4a) Proが合うでしょう。

両機ともPhone (3a)系の正常進化であり、Nothingのミドルレンジに「素直な後継機」と「最薄・最大の意欲作」という2つの選択肢が並んだ格好です。同じシリーズで方向性を分けてきた今回のラインアップは、選ぶ側の楽しみも増えたと言えそうです。

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